美術モデルが現場に行くと、
そこにはベテランから初心者まで
絵描きさんがいてますが
何を描きたいのか、がまさにさまざま。
モデルはどこに焦点を当てようかと
思い巡らします。
たまに言われるリクエストで困るのが
”見たことがないものを描きたい”
藪から棒に言われて、これが何を意味するのか?
見たことがないような人間って、言っても
2本の腕と足、目は二つ。
規格は決まっているんで、
ポーズもその範囲だし。
(こういう事ができるわけでもないし・・・・)
普通の格好をした人間で、これは見たことない、というものなら
性別を越えた、あるいはありえないような努力をした、
そういうケースのモデルならありえる ↓
女子ボディビル、ミズ・オリンピアのレンダ マーレイ、
これなら、まあ見たことないでしょ。
男性で、この写真で”抜ける”なら大したモンだ。
デッサンなら描き甲斐がありますねー、きっと。
あるいは、普通のカラダの部分を創作的に見せる。
そういうのなら、考えられますね。
たとえばこんなの。 ↓
でもね、そういうことではなくて
普通のカラダから 『立ちのぼる何か』
これこそが美しいと思うのですよ。
クロッキー会でも良くありがちな、
なんて事ないポーズ。
そこから美を見出して欲しいな。
”見たことないものやって” という人には
そう申し上げたいのです。
(なんでもない、良くあるポーズ ↓
でもこれを美しく見せるモデルには
器量も技量も必要なのもたしかですが)