2011年04月11日

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製作する指の記憶

昨日の記事で、ヨーロッパの立体作家さんの

“やりかた”について質問や反響をもらったので


もうちょっと深くご紹介します。


 


もちろん、皆が皆、あのように一種“ひつこいやり方”


で人体の立体モチーフを取るわけではありません。


一部の、妥協しない、よいものを作りたいという


執念のようなものに燃えた人体彫刻作家や立体製作者が


好んでやってきたことでした。


 



(ボクがこのポーズ↓を再現して、


作家さんはこの形を、自分の指の記憶に叩き込む。


そのために輪郭線に指を這わせて肌が向く方向を感じながら


体の線の回り込みを自分のイメージに定着させる。)


 


作家はこれと同じものが作りたいわけではなかったけど、


ボクの体の輪郭がこの彫刻と似ているとの事で


ボクの輪郭をモチーフに作家が創りたいポーズを別に作りました。



出来上がりの立体作品写真を掲載するOKが


出ないので説明だけになるのが残念ですけど、


作家さんいわく 


『作っている過程で、そこは違うぞと指が教えてくれる』



これはロシアでも、スペインでも、フランスでも
同じ言葉が出たのは


お~っ、という感じで。


 


目の観察だけに頼らない、


指の記憶が製作に役立つ。


モデルを確保できるならば、
これらヨーロッパ人のやり方をなぞってみるのも
面白そうではないでしょうか。
 


ピジョンだったか、赤ちゃんが吸う哺乳瓶の


乳首部分のメーカーの社長さんは


(メカー名が間違ってたらすみません!!関係者の方!)


女性にいくらかお金を払って


実際に多くの女性の乳首を吸わせてもらったという


逸話があります。


まあ、仕事と趣味がクロスオーバー、と


だれもが思う逸話ですけど


社長さんはとにかく“本物”を作りたかったのでしょう。


 


これは素晴しい執念、だとおもうのですが。


 


美術モデルは、


極力、絵描きさんには触らせてあげてくださいね。


 


そのような信頼関係にある現場は、楽しいものです。