昨日の記事で、ヨーロッパの立体作家さんの
“やりかた”について質問や反響をもらったので
もうちょっと深くご紹介します。
もちろん、皆が皆、あのように一種“ひつこいやり方”
で人体の立体モチーフを取るわけではありません。
一部の、妥協しない、よいものを作りたいという
執念のようなものに燃えた人体彫刻作家や立体製作者が
好んでやってきたことでした。
(ボクがこのポーズ↓を再現して、
作家さんはこの形を、自分の指の記憶に叩き込む。
そのために輪郭線に指を這わせて肌が向く方向を感じながら
体の線の回り込みを自分のイメージに定着させる。)
作家はこれと同じものが作りたいわけではなかったけど、
ボクの体の輪郭がこの彫刻と似ているとの事で
ボクの輪郭をモチーフに作家が創りたいポーズを別に作りました。
出来上がりの立体作品写真を掲載するOKが
出ないので説明だけになるのが残念ですけど、
作家さんいわく
『作っている過程で、そこは違うぞと指が教えてくれる』
これはロシアでも、スペインでも、フランスでも
同じ言葉が出たのは
お~っ、という感じで。
目の観察だけに頼らない、
指の記憶が製作に役立つ。
モデルを確保できるならば、
これらヨーロッパ人のやり方をなぞってみるのも
面白そうではないでしょうか。
ピジョンだったか、赤ちゃんが吸う哺乳瓶の
乳首部分のメーカーの社長さんは
(メ–カー名が間違ってたらすみません!!関係者の方!)
女性にいくらかお金を払って
実際に多くの女性の乳首を吸わせてもらったという
逸話があります。
まあ、仕事と趣味がクロスオーバー、と
だれもが思う逸話ですけど
社長さんはとにかく“本物”を作りたかったのでしょう。
これは素晴しい執念、だとおもうのですが。
美術モデルは、
極力、絵描きさんには触らせてあげてくださいね。
そのような信頼関係にある現場は、楽しいものです。