また前回記事に続いて
オーストリアの写真家Andreas H Bitesnich
の作品の紹介です。
彼はわりと最近、『Body』という作品集をだした。
人体が持つ造形上の可能性を
彼のアート視線で作ったモノ。
写真なので計算があちこちにあって
美術モデルのボクにはちょっとヤラセが過ぎる、
と思ってしまうのですが、
作家の試行錯誤が見えて楽しい、面白いともいえます。
モデルなら思うでしょう。
これ、どうやって撮ったのか?
下の女性のつま先立ちは力がそれほど入っていないので
上の人の全体重は実際に下にはかかっていない事がわかる。
上の人は脚を開いています。
お尻の緊張は確かにこの姿の通りだけど
この状態での静止はめちゃめちゃ辛い、というか
女性の背筋力だと1秒でも無理でしょう。
向こう側から、何かで支えているんだろうか。
などなど、モデルとしては色々考えれて楽しいのです。
ロダンが言ったのは
『写真は嘘をついている、なぜなら写真は時間を
切り取るが、時間は止まる事は無いからである。』
といった。
写真の登場で写実絵画が滅びるのではないかと
言われた時代、それを意識した発言だったのでしょう。
でも、絵と写真は、まったく違うものを表現できる
お互いに優れた表現方法だと思うのですよ。