3月12日と20日、2回にわたって東京にてボクの主催する美術解剖学セミナー【筋肉と骨LIVE!】にて『性的二形』(男女の差)のセミナーを行いました。男女の美術モデルが立ち、性差の中身を探ってゆくセッションは今回も熱気に包まれました。
男女の性差が最も出るのは骨盤のカタチです。骨盤のカタチはそこにつく筋肉、脂肪にそのまま影響して男のお尻、女のお尻、が形成されます。
横に男性の骨盤の模型を置いてみながら、参加者全員が順番に骨盤のカタチとそれに付随して付く筋肉の位置を確認します ↓
この『触る』というプロセスはとても重要です。図解やスライドを見てもピンときませんから、“自分の指の触覚で、立体感覚を通して確認する”ことでクリアな理解ができるのです。
モデルのYUとボク海斗の男女のお尻比較。この絵面から骨盤の違いを想起できるように、骨盤模型と見比べます。肌の色の違いも、骨格全体の違いも、ここから得られる情報を整理して頭に入れてゆきます。YUはボーイッシュな形を持った個体なので普通の女性だともっと性差が出てきます 海斗の背中に見える脊柱起立筋(縦に伸びている長い筋)の大きさの違いも見えますね。⇓
脚の筋肉のつき方は図解ではわかりにくい。なので色で区分けしました。青が腸脛靭帯、黄色が大腿筋膜張筋、青が大殿筋。、赤い点は大転子です。黄色と青が赤の点で融合して青の部分の変わる。本に出てることを3Dでみてみたものですね。
コントラポスト(重心を片方に寄せる。この場合は右に寄せている)の姿勢を取ると。普通では視認しにく中殿筋がポンと出てきます(白で囲った部分)死体ではこの現象は起こりませんから、美術解剖学の本には出ていませんよね ⇓
このように、生身の人体には制作の役に立つ情報がいっぱい詰まっています。
東京で毎月やる『モデル海斗の筋肉と骨LIVE!』では、毎回テーマを決めて美術解剖学のセミナーをやってます。関心のあるテーマのところにご参加いただいて、本物の人体の姿を学んでみませんか。