美術モデルが本業なのですか? どうやってモデルになった? これはよく聞かれます。
神戸市外国語大学ロシア学科卒、ロシア語学とロシア文学を専攻したベタベタな文科系ですけど、なぜ医学寄りのことをしているのか。医学には寄ってませんよ、美術ですよ。
企業での仕事を始めてモスクワに長期滞在していたときの事。休みに黒海の海岸に遊びに行きました。そこで海を描いていた画家の老人がいて(いかにも画家、という50cmくらい髭の伸びた人でした)その人に請われて黒海をバックに絵のモデルとして立ちました。これが海斗の美術モデルデビュー。その時はもちろん素人。
「プーシキン大学でヌードデッサンやってるからお前さん、行って来い」とその人にいわれ、大学で採用されました。同僚モデルはほとんどロシア人、なので僕の東洋人の骨格は異彩を放ったようです。僕の美術解剖学との出会いはそれでした。自分の形に対する内なる疑問というか。
日本に帰ったら美術モデル活動をやろうと東京に帰ったものの、東京はロシアほど美術解剖学に熱心でもなく、当時美大が五つもあった京都に流れ着きまして、そこで人体の鬼、トラの穴、のアトリエ路樹絵(京都)の渡邊主宰と出会いまして翌2008年から同アトリエでのモデル活動を開始しました。日本での美術モデルのスタートは実質はアトリエ路樹絵でした。本格的な人体描写+デッサンのアトリエ。ボクには幸運な出会いでした。