2011年04月10日

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360度の下書きスケッチ

OSAKA路樹絵の常連参加者さんの作品作りに
協力するために下書きスケッチのポーズを提供するのですが、
ボクの姿をモチーフにするにあたって、
この立体の作家さんがその下書きを見せてくれました。
ボクはヨーロッパで色々な作家さんのモチーフとなって
モデル活動をしてきた中で、多かったアプローチは
まずモチーフを360度、ぐるっと回って描いてみる。
このアプローチはよく行われていました。
モチーフの造形を3Dの立体でまず頭の中に入れる。
全てはこのため。
そのアプローチをこの大阪の作家さんとやってみようかと。
真正面を0度とすると、45度刻みで
以降は45度、90度、135度、180度、225度、270度、
315度、そして360度(0度)に戻る。
角度が変わればずいぶんと印象は変わります。
単一方向から捉えたイメージは、
立体には起こしきるのは難しそうです。
フィギュアで、たまたま見受けたブログから
ONE PIECE のサンジを例に取りましょう。
(正面から。これが0度)

(ななめ、45度)

(315度。 しかも上に約45度移動)

(180度。 立体は後ろもポイントですね)

フィギュアだと、見てしまえば、あー、そう。と思うけど
いちから作るとなれば、また生身の人体となれば、
ごまかしは効きにくいですよ。
ヨーロッパではこれで納得できなければ、
30度のピッチで描く作家さんも居て、
下書きにえらく時間を取ったものです。
下描き完成に30~60日を必要とするのですけど、
記憶で描けるようになって、
描いた物をモデルの肉体と照らし合わせて
合っていればOK、でした。 
もう一つのやり方は、
● アイマスクをして指でモデルを捉え、その触覚で
  アタマの中でスケッチする。
● アイマスクをはずして同じアプローチをして
  頭の中で描く
● 今度はモデルを見ながら、スケッチする。
● モデルを触りながら、描いたスケッチと照らし合わせる
● 描ききれていないところは、またアイマスクをして
  一から始める・・・
この繰り返し。
一見気の遠くなる作業、作家とモデルと作品は
三位一体、という事。
ボクには大変よい経験でした。