2012年05月29日

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人が描けるようになりたい


人体の輪郭線は,最初から存在するわけではありません。



中にまず骨があって、そこに肉がついて、脂肪がついて、


肉や脂肪の盛り上がりの限界点に皮ができて


ようやく下界との境界線 - 輪郭線がうまれます。


 


最初に皮膚という輪郭線があって、


その中には何があるのだろう、と探るのは


順番がつまりは逆なのです。


 


ボクが美術解剖学の講義をするときは


内側から物が起こるという本来の順番、を意識しますけど


ただ実際には人の目はまず外側(皮膚)から始まります。



たとえば顔を見て、頭蓋骨の中はどうなっているのだろうと、
そんなところから入る人はまずいないでしょう。
中を意識するのは病気の時や何か困ったときだけですね。


美術解剖学の本が面白くないのは、なぜか。
外側(目に見える部分)を軽視しては


”美術のための” 解剖学にならないのです。


 


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さて、輪郭線だけを追って描いてゆきましょう。


人体の内側からの盛り上がり - 『内圧』が


活き活きと描けないことないでしょうか。


 


(陸上のアリソンフェリックス。


とくに下半身は内圧のカタマリ!?


んー、リッチな下半身です。
これを活き活きと表現する事に挑戦)




 



何事もバランス。


外側の境界線(肌)はしっかり観察で来て、


しかも内圧(骨や肉、脂肪)の正体も知っている。


このすべてが自分の手の内にあれば、


絵の巧拙は別として自らの思うように線を出せる、


その道には近づくのではないかなと思ったりします。