ボクは解剖学モデルという美術活動家ではあるけれど
自身で製作しないので美術家ではありません。
でも海外に根を下ろしているから
海外での日本美術への反応は
普通の美術家のみなさんより良く知っています。
もう何度となく波の来ているジャポニズム。
またもや北斎がフランスを中心とするヨーロッパで
ブームとなって(もう何回目?!)
いま日本画はまたもや大変な人気です。
(パリの浮世絵師、アンリ・リヴィエールの
エッフェル塔三十六景の一枚。 1902年)
今年パリであった日本画家・平松礼二の展覧会は
満員御礼、マスコミもこぞって取り上げた。
平松礼二は親の反対で美大に行けず、
(絵なんかでメシが食えるか、というよくある反対)
高校生のときから師事した横山操の他界で
所属した団体も解散。
それ以来ずっと一人で絵を描いてきた人です。
日本の画壇と言えば・・・
美大に行って画壇に属してその中で地位を築く。
絵の実力と関係のない、画壇の中での出世競争。
そんなものは海外では一切通用しないことが
平松礼二には良かったのでしょうね。
画壇のそんな部分が通用しない海外は、
日本画家にとっては実力で勝負の出来る場。
特に日本文化に親しみがあり絵を見る目の肥えた欧州は
”実力者”にとっては格好の土俵でしょう。
ボクはいつか、若い才能を海外に出す仕事がしてみたい。
単なる空想の段階ですが。