画家さんに呼んでもらってアトリエにお邪魔すると、画家さんが日ごろ取材しているネタやその時の画家さんのマイブームであったり勉強のテーマに触れることが良くあります。いわば作品の根っこに当たるところに美術モデルは触れることができたりします。根っこは地面の下にあって見えないものですけど、そこから養分を吸い取って作品という花に命を与えますから、この根っこは大事なものなのですよ。
多くの場合アトリエは雑然としています、整理整頓されたアトリエってほとんど見たことがないですが、
これはかなり整理整頓されたアトリエでは。隅っこに材料が集めてある。
石膏が大小4体、マネキン様のボディもある。
手前に鹿?の頭骨が。作品に出てくる鹿の解剖学的な検証をされたのでしょう。鹿モデルはいないし。
この先生は日洋会に所属の画家さんですが、展覧会に出てくる作品の裏側ではこのように取材が着々となされているのです。今日は様々なポーズを約2時間にわたって出させてもらい、それを写真におさめて構図の検討に使ってもらいます。検討の結果全部ボツ、やり直し!という事もそりゃあよくある事。何をどう修正するのかを見いだして撮り直し。この妥協のないプロセス、ボクは好きです。