毎日ヤマとくる来るスパムメール、
言ってることは ”金が欲しいか” ”やりたいか”
このどちらか。
これに女性週刊誌のネタである ”他人が気になる”
この三つが人間の欲望だとすると実にシンプルなものだ。
ボクは50っか国以上行ってきたけど、
文化が違うとお互いにわかりあえないことも多かった。
でもどんな人種とも必ず通じ合えた話題とは
実はスパムメールと同じ。
”お金とセックス”、 これだけは世界共通。
まさにこれは世界共通文化、だ。
アートで人を感動させたい、という言葉をよく耳にする。
世界にデビューしたい、とも聞く。
その近道は、この『世界共通文化』をくすぐることだと
ボクは思っている。
でもエロも過ぎると下品と言われる。
下品になった途端、アートという檀上からスベり落ちる。
この微妙なバランスが、難しい。
このところ紹介しているオーストリアの写真家も
ずっとボディアートを撮ってきたものの核心の外側を
ぐるぐる回っていたにすぎないと思ったのだろうか、
2年前、この核心に挑戦した。
( H.Bitesnich, 2010年発表。『erotic』 表紙写真)
(中面最初のページ。 これを表紙に持ってくるかどうか。
考え抜いたに違いない。 勝負の選択)
(地元の評価では、この1枚の方が官能的と言われた ↓)
おもにモノクロで作品をだしてきた写真家が
カラーで、Erotic というズバリのタイトルで世に問うた。
人のヌードを題材に作品を作る限り、
避けては通れない関門なのだろう。
でないと, ウソになる。
官能とは、一人一人の想像力の中にある。
それを押し付けにしたとたんに下品と化すのかな。
コンビニに並ぶその辺のエロ雑誌はまさに官能の押し付け。
ならば想像の余地が広いほど、アートに近づくのだろうか。
ボクの写真集”Hattke”についても
この点の評価がとても気になった。
写真美術館(恵比寿)では結構多くの人に
見ていただいているようで嬉しいものの、
下品はさけたいなぁ。
写真美術館のこの貸出票をプリントアウトして
閲覧してみてください。
評価のメールをいただけたら嬉しいです。
Bitesnich の この写真集は
日本では見ることはできないかな。
本人のサイン入りバージョンが出てたけど
ネット通販だとナント2900ユーロ(約30万円!)
だめだこりゃ。
ドイツ圏に旅行に行かれた人は
店頭で一度見てみてくださいね。
その辺のBookshopにありますから。