先日の日本美術解剖学会が終わった後の懇親会。
ビビッとくるモデル見た。
モデルとは双子の娘さんとそのお母さん。
お姉ちゃんは成安の学生とのことで、
ボクが講演に立って発表している間から
なんとなく3人が出すそのオーラが気になっていた。
ロダンと親交のあったカリエールは
6人の子供が居て、母と子の愛情をテーマに沢山の
絵を書き残したのですが
愛情という目に見えないものを絵という目に触れるもので
見せてくれる傑作ばかり。
その愛情、がボクの目の前に、あるじゃあないか。
壇上から気になっていたオーラとは愛情だとわかった。
だってね、目に見えないへその緒で、
その親子はまだつながっているような。
そんな感じがしたのですよ。
二人の娘は、もう結構大きくなったけど、
まだお母さんに甘えている。
母性を”神”とあがめてきた人間の、その理由がわかるような絵。
感動させる絵の前では
カリエールが象徴主義とか、そんなのはどうでもいいのです。
この絵を前にしてボクは立ちすくみました。
カリエールが描いたのは、ゴーストであって
描いたのは目に見えない魂だけだった、ともいわれてます。
ボクは自分のカラダで人体の構造をナマで見せる、という
ことを当日やったのですが、
カリエールが表現しようとした不可視の”愛情”というモチーフを
ボクは逆にナマでその親子に見せてもらったのでした。