ボクがヨーロッパでモデルをやっていた時に
フランスの先生が言ってた。
『モデルとは画家に姿かたちではなく、インスピレーションを
与える存在なのだ。なぜなら、良い作品にはインスピレーションの
裏づけが必ずあるものだ』
このコトバはその後のボクのモデル活動の精神的な柱に
なっている。
インスピレーションは姿かたちから来るものも多いけど
無形のオーラも含まれる。
オーラ、これは未だにわからないし、難しい。
ロダンの代表作の一つ 『青銅時代』 ↓ は
モデルがこのポーズをしてじっとしているには
ちょっと辛いポーズです。
誰がこのモデルをやったのだろう・・・
ボクには最初それが疑問でした。
さて、これが実際のモデル、若いベルギー人兵士の
オーギュスト・ナイト (Auguste Nyte)。
腕はまあまあだけど、へそから下は脂肪が付きすぎでは。
ロダンがこのモデルから得たのは姿カタチの部分もあるけど
インスピレーション! も大きいのでしょう。
実物との違いは、ミケランジェロに影響を受けたロダンのこと、
美術解剖学の知識で補って製作して行ったのです。
見たまましか作れないのと、
それに知識を補って完成に持ってゆくのとでは
かなり大きな差が有ることは想像にた易いです。
クリスマスイブに、ボクもこのポーズをし演じたので
ここに並べて写真を掲載したいですけど、
きっとどこからか怒られてしまいますからやめときます(^^;
クロキッキー会で実物、見に来てくださいね。