2016年08月21日

 作品

画家のパレット

芸事であれ仕事であれスポーツであれ、ホントに何であれ、その道で何かやっている人が使っている道具やその使い方 - いわゆる”手元”は気になるところです。もしそうでないとしたら、それは自己満足で事にあたっている証拠でしょう。名人や達人は道具を大事にしてるしこだわりがある。うまくなりたい人はそれが気になるはず。

日本の神話の世界を描いている画家のK先生が日展に出すための150号のモデルとして、スサノヲノミコト(素戔鳴尊) - 日本書紀に出てくる神の役をいま演じています。先生によればスサノヲは剣を持ち荒々しく、でも日本で始めての和歌を詠むという文化的な面と両面持った神とのことでぼくもモデルをするの前に気持ちの構えをそのように整えようとしています。

画家さんのパレットを写させてもらいました。 筆先が何の迷いも無くこの複雑な色の在り処にすっと届いて、届いた色に一瞬タッチしたり、時にはオイルと共に3秒ほどもコネコネとそこに居たりする。その時間がさまざまなんです。どうしたら画面に望みの色が出るのか、画家の筆先がすでに知っているのでしょう。画家―指先-筆先-絵の具、これが一本の導線上にあるのです。 すごいな、これは。。。スサノヲノミコトはポーズしながらひたすら感心しておりました。プロだから。そういえばそれっきりですがそれをさらりとやってしまうのがプロなのでしょう。

画家のパレット

300X600 位のサイズに、自分だけにしかわからない色の配置が展開される、画家のパレット。