2012年01月11日

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乳房でもお尻でもなく

彫刻や絵画で女性を題材にしたものは
紀元前から山ほどあることを思えば
女性のカラダの美を追求することは
今後も人類が居る限りは続いてゆくのでしょう。
ロダンが彫った【ダナエ】は
ギリシャ神話から題材をとったものですけど、
これは当時愛人関係にあったカミーユクローデルを
モデルにしたものだとの意見が研究者にはあります。
(女性彫刻家・カミーユ・クローデル)

ロダン42歳、カミーユ18歳。
師匠と弟子という関係から愛に発展することは
数あれど、当時の社会を思えば
ほんとに思い切った不倫関係になったものです。
(ロダンには内妻がいたもので)
でも・・・・この【ダナエ】 ↓
男が女に感じる美を、ホントによく表現したものだと
感心してしまう。
男と女では、美しいというコトバから違うものを
感じているとおもうのですよ。

乳房とか、お尻とかではなく、
背中と髪で美を表現したロダン、
モチーフへの、その思い入れが伝わるような。
真偽は本人にしかわからないのだろうけれど
これはカミーユをモデルにした物だと思いたい。
その後にロダンと別れて40代に発狂して
精神病院で生涯を閉じたカミーユには
家族もほとんど面会に来なかったらしい。
その後の彼女のことを知って
ロダンはどう思っただろう。
もう償う事の出来ない、
重たいものを抱えて生きてゆく。
とても共感してしまいます。