モデルを実際に見て作品を作るときに、そのモデルに集中していたらその対象をその通りに描いたり作ったり、あるいは作家の解釈をそこに反映させてゆきます。その時に比較対象がもしもそこにあったなら、自分のモチーフとして目の前にいるモデルの姿は比較する基準によってきっと違うように見えるはずなのです。ボーイッシュな女性モデルが筋肉の強い男性モデルの横に立つと、とたんにフェミニンに見えたりします。
同性同士でもこの現象は起こります。タイプが似通った二人、全く違う二人、を目の前で同時に見ると発見することがいろいろあるものです。
(福岡・田代国広展にて。モデルあやめとモデルまどかさん)
この二人の違いを、ちゃんと理解して言葉にできるように。人は頭の中でも言葉で考えますから言葉にできたら理解として腹の中に落ちてゆくことでしょう。
4月22日と23日に東京の江東区文化センターにて、「個人差の美術解剖学」という美術解剖学セミナーをやります。二日で合計4人のモデルが登場して観察します。まだ若干数の席が残っていますので、参加ご希望の方は下記のPDFをご覧になってお申し込みください。
https://artmodel-hiro.com/pdf/muscle_and_bone_live2017_tokyo4th.pdf