2018年09月02日

 モデル活動, 美術解剖学

ホンモノの「青銅時代」

先日のポストで、ロダンの青銅時代のポーズをしたところを載せまして、小田先生の繊細なラインが美しかったのですが、さてこの「青銅時代」のモデルはこのような華奢なモデルだったのでしょうか。 どこか女性的な印象さえ与えますよね。

 

これを思えば、実物の海斗はゴッツすぎるやろ、太い、と思われるでしょうね。

 

でも実際にロダンの前に立ったモデルは、ぼくより太かったようです、この人です ↓ Auguste Nyteというベルギー人の兵士。

パリのロダン美術館に残っている写真です。 よくぞこんな写真が残っていたものだと感心しますが、青銅時代という作品は仕上げるまでにロダン的にすべて計算したものだというのがこれでよくわかります。ロダンはこの実物モデルをもとに自らの美術解剖学的な知識を駆使して「青銅時代を」作り上げていったのです。

実際に、この作品はロダンがイタリア旅行をしてミケランジェロの作品を見て衝撃を受け、帰国して最初に作成したものですが、実物の人間から型を取っただろうといわれたロダンは憤慨して、実物より大きい作品を作っています。

とにかくも、美術解剖学の知識がものをいった代表的な作品なのです。