2017年06月03日

 美術解剖学, 美術解剖学レポート

「人種差の美術解剖学」レポート

5月度開催の【第5回、海斗の美術解剖学~筋肉と骨LIVE】は人種差の美術解剖学と銘打って、西アフリカにルーツを持つアメリカ人モデルJOHNと、海斗の体の比較から人種による差を考察してみようという会となりました。

海斗の地元関西でモデル仲間のJOHNを東京によび、1日じっくりやりました。

当日来てくれたJOHN君でございます ↓

 

 

ぼくも初めて彼の身体をじっくり見て計測もしてみたのですが、なんと9等身!!日本人ではありえないこの頭骨の小ささと脚の長さ!へその位置が日本人では腸骨の最上点あたりにありますが、JOHNはそこからさらに5-6cm上にへそがある。肩から肘までは海斗と同じ長さですが、肘から手首は5cm長い。肘から向こうの長さがハンパないのですが、同じように膝かた下の長さも日本人とかなり違いますから思い込みでは描けないプロポーションです。

 

 

しかし。。。このボリューム。肋骨の形状が日本人に比して背中側に大きく膨らむことも触診で見て取れました。

 

海斗とJOHNはどこがどう違うのか。参加者の皆さんから指摘された44のポイント。それが何故なのか理由を解説したのですが、全部解明できるかなと思いながら全部解明できたのは、はやり人間としての共通点の上にこれらの相違点があるに過ぎないからだと改めて認識しました。

 

そしてこの僕とJOHNの44の相違点、実は4月に行った【個体差の美術解剖学】で女性モデル(ともに日本人の相違点の56点より少ないのです。日本人同士の女性の方が見る者には相違点が多かった。これは興味深いことです。

 

海斗の美術解剖学LIVE!のいつものお約束、「触って確認する」。これは外せません。全員が順番に触って筋肉と骨を確認してゆきますが、アフリカ系アメリカ人の触感を確認するなんてなかなか有るチャンスではありませんよね。全員に触らせてくれたJOHNに感謝。

 

 

9等身を可能にした縦寸わずか20cmの頭骨と、その形は!JOHNは大阪名物のビリケンさんみたいになってますが。

 

 

時計は17時前。朝の9時半から一日ともに勉強した皆さんとの記念撮影です。それぞれの作品や仕事にこの日の美術解剖学LIVEが役立ったことを願ってます。