2018年08月15日

 美術解剖学, 美術解剖学レポート

腕がむつかしいのですよー

人のカラダの中で、顔の次に人の目に付く場所ってどっかといえば、やっぱり腕でしょう。

ということは、ここを描き損じるのはやっぱ悔しいですよね。「下手やなー」と、口に出さずともそう思われている、、、うーん、悔しい。それはアカン。

 

といっても、腕ってむつかしいものなのです ↓

* ひじから先(前腕)は180度曲がる(回内といいます)

* 肩から丸ごと180度回旋する(内旋といいます)

これを合わせて360度、腕は回るのです。肘や肩についている筋肉も、それにつれて全部ねじれてゆきます。そのねじれは凹凸を生んで、見え方が変わってきます。そのつじつまが合わないと、「なんか変な感じ」の腕が描きあがります。

ここには肘から向こうは映っていませんが、理屈がわかるとその部分が描けます。三角筋中部の向き、後部の収縮と、上腕三頭筋の長頭が特に縮んでいて腱が見えてます。肘頭(ちゅうとう)がどこにあるか、それでわかってきます。

 

7月14日、株式会社ポリゴンマジックの後援で「腕」の美術解剖学セッションを行いました。腕はオススメの講座です。

キャラクリエーションの方、2D,3D,アニメ、人形制作、フィギュア制作の方。。。皆さんのが何か新しいものを持って帰ってくれたら。次回は8月18日、「背中と腕」をやります。この写真のように背中と腕は不可分の関数で構成されています。その【理屈】をみんなで見てゆきます。

 

人の体は自然科学のなかの一分野で、理屈の中を理屈通りに動いています。そりゃ理屈通りに行かないこともあるのですが、それでも90%以上は理屈通り。残り10%が不可解だからと言って90%の部分を学ばなければ、自分には0%しか残らない。ちゃんと学んで90%まで自分をひきあげないと、と思うのです。