2011年09月19日

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死体は何も語らない

10月1日と言えばもうすぐ、なんですが
日本美術解剖学会が成安造形大学(大津市)でありまして、
ボク、美術モデルHIROはパネリストの一人として
基調講演をやらせてもらいます。
一般の人も見にこれる学会ですから
美大と言うものがどんなモンなんだろう、
学会ってどんなモンなんだろう、と思う人。
ぜひとも足を運んでみませんか?
昼過ぎ13時から夕方までです。
成安造形大学。 おごと温泉駅(湖西線)から
無料のバスが出ています。 (タダはうれしい)
京都から20分くらいかな。
東京藝大はもちろんのこと、京大やその他お偉い先生方の
前で講演をするんでかなり緊張・・・することもなく
美術モデルらしく裸でやろうかと思ったりしている次第です。
演題はやっぱりカラダ。
死体はしゃべらない。生きてるヤツは一杯しゃべる。体も同じです。
死体は語らない (死んだ人に思い入れがある場合は別ですけど)
でも生体はいろんなことを絵描きに向かって言ってきます。
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死体をうつぶせにして、両腕ともを真横に開かせる。
皮をはいで筋肉を露出したら、そこに何筋がある、と解説する。
ただ、それだけ。 死んだ人間という物体の事実がわかるだけ。
ここまでしかほとんどの美大ではやってない、というか
それさえも十分にやってない。(と生徒からは聞く)
かたや、生体が同じポーズをとると、
両腕が横にある・・・ということは
壁のようなものを押しているかもしれないし、
ヒモなんかを引っ張っているかもしれない。
”生きてるんだから何かをしている” 可能性大だ。
(両腕を横に。壁を押そうとしている)

(同じく両腕を横に、ヒモを引っ張っている)

二つとも骨は同じようなポジションにあるものの、
筋肉は雄弁に違いを語る。これだけ違う顔を見せてくる。
これを描け、と筋肉は言ってくる。
シャツを脱いで、これをやろうかな。
なにかにつけ、勉強には見る、観る、視る。 
これが必要なのです。