2016年10月27日

 美術解剖学

お尻のカタチは

これは~☆彡、 美しいお尻なので題材に取り上げます。ちょっとだけ、ぼくの専門分野の美術解剖学のハナシ。

絵描きさんはあ~セクシーなお尻、、と喜んで鉛筆をはしらせるのですが、魅力的な丸味に目を奪われて骨盤のカタチ、位置、傾き、などには気はゆかないことがほとんど?かもしれません。 この美しい丸味は骨についています。そして骨盤のカタチが分かったとしてそれにお尻の筋肉が(大殿筋、中殿筋が)どうついてるのか。座骨についているハムストリングスを形成している大腿二頭筋および半腱様筋、半膜様筋の位置、ちょっとだけ覗いている大腿筋膜張筋、臀溝と座骨の位置関係。それはどうなっているのか。。。

 

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とまあ、小難しいことを言いますけど、学校やデッサン会での美術解剖学の授業ではそのようなことを申しております。それらの難しそうな筋肉は全部このお尻の中にあるし、しかも、それはこの写真からは見えないのです。つまり表面からは見えない、けれどもそこに在る。

表面から見えない理由は脂肪でおおわれているから。そう、女性のお尻とは目に見える部分は脂肪です、ほぼ100%! その脂肪こそが我々男性には魅力的なお尻を形成しているのですよ。

 

%e3%81%8a%e5%b0%bb%e3%81%ae%e4%b8%ad%e8%ba%abこの魅力的なお尻の中にあるものです。

 

美術解剖学は「地味でめんどくさい基礎」 かもしれませんし、これを知ってるから絵がうまくなるというものでもありません。でも目に見えている皮膚は筋肉を覆っているし、その筋肉は骨についている。筋肉は腱になっていたり(骨に付く間際で硬くなっている部分)靭帯が体表のカタチにも影響している部分がある。 輪郭線を追うだけで精いっぱい!という人ほど知っておいた方が良い学問ではありますよ。

 

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骨盤の傾き、に留意して描いてみましょう。脚はどこにはまっているでしょう。膝の位置は想像できますか。頭は左脚の位置からまっすぐ上に上がった線上にあります、なぜでしょうか。このポーズの時に左右の足首はどうなっているでしょうか。。。自由自在に人が描けるという事は、そういうことが分かっているという事です。 それがわかるには美術解剖学は近道です。